【レースレポート】ビブラム 香港100k(Vibram® Hong Kong 100)~当日編(CP7~Goal)~

ビブラム香港100k、CP7を出たところからの続きです。

前回記事はこちら
【レースレポート】ビブラム 香港100k(Vibram® Hong Kong 100)~当日編(Start~CP1)~
【レースレポート】ビブラム 香港100k(Vibram® Hong Kong 100)~当日編(CP1~CP5)~
【レースレポート】ビブラム 香港100k(Vibram® Hong Kong 100)~当日編(CP5~CP7)~

次のCP8までの区間は10キロですが、後半の中では比較的大きなアップダウンがない区間です。
Beacon Hillから一気に200mほどトレイルを下ると、一般道に合流します。そこそこ交通量のある道路を歩道橋で横断し、約3キロほどのロードで、後半2キロ程度はだらだらとした登りが続きます。
途中には野生の猿の群れがたむろしており、全く人を恐れる様子もありませんでした。というか事前情報では餌を奪うため人を襲うこともあるとかなんとか聞いていましたので、むしろこっちが怖いくらいです。
猿の前では補給食を食べないほうがいいかもしれません。

ロードをひとしきり登って少し下るとトレイルに復帰です。
トレイル入口からのちょっとした登りが結構しんどいですが、ひたすら我慢して足を動かします。

トレイルを抜けると広場に出ます。どうも一般開放されているBBQ場のようで、あちらこちらで飲めや歌えやのドンちゃん騒ぎ。
ちょうどトレイルの出口でタイム測定があったため、ここがCP8だと勘違いしてしまい、周囲をうろきょろするも肝心のエイドが見当たらず。
近くの選手に聞いてみたらもうちょっと先だよとのこと。
再びロードを数百メートル進めば今度こそ本当のCheck Point8-Shing Mun Dam、83キロ地点です。
20-DSC00513
ここまで15:15かかっており、ゴールまで残り17キロを4:45で走ればsub20達成です。そこそこ貯金ができてちょっと安心です。
とは言えど、ここからの17キロに本コース一番の登りが待ち受けています。
下手するとキロ12分ペースにも満たないかもしれないので油断は禁物。
しっかり補給をしたら次の区間に挑みます。
21-DSC00514 22-DSC00517
CP8を出てから早速針山(Needle Hill)532mへの直登が待ち受けています。
標高差330mほぼ登り一辺倒でひたすらコンクリ階段が続きます。
これまで頑張ってきた足にこれは効きます。
ちなみにこの階段、まず700段ちょっと登ると一旦平地に出ます。
これで終わりかなーと安心するとところがどっこい100段くらい下って再び階段地獄の始まりです。地味に歩幅が合わないので、それも中々にキツイです。
通算1706段(たぶん下りの約100段も含んでます)の階段が歓迎してくれた模様。23-DSC00519
ひたすら階段と向き合いつつ、針山532m山頂に到着です。
24-DSC00520
登りはこりごりだと思いながらもせっかく稼いだ標高をまた下ったら林道に出合います。
あとはこの林道をひたすら歩きます。しかも草山(Glassy Hill)647mまでの標高差200mほどの登りです。
正直ここらへんは針山の登りで心が折れていたためかほとんど記憶にありませんが、精神的にきつい箇所だったのは覚えています。
草山からは一気に標高差200mの下りです。さっきまで登った苦労を水の泡にさせてくれて、階段に始まりこれで終わるまさしく精神鍛錬の区間でした。

CP9直前で女の子待っていて、「飲み物何がいい?」と聞いてきました。
「暖かい紅茶にミルクと砂糖を!!」と答えるとエイドに先回りして飲み物を準備してくれます。
そんな優しさに精神鍛錬で荒んだ心に潤いが。癒されますねー。

というわけで、90キロ地点、Check Point9-Lead Mine Passに到着しました。
ここまで累積17:13、CP8-9の7キロを2時間近くかかった計算です。
予想以上にハードな区間で、かなり体力精神力を削られました。
25-DSC00521
このエイドでも再びカップヌードルを食べ、最後の区間への英気を養います。
山積みのカップヌードル、麻油味が人気でしょうか。シーフードの在庫のほうが多いみたいです。
26-DSC0052227-DSC00523
十分に休みを取ったら香港最高峰、大帽山(Tai Mo Shan)957mへアタックです。
現在地が標高400m近くなので、標高差550mの登りが待ち受けています。まずは淡々と急坂を登ります。600m地点くらいから傾斜が緩やかになり、拓けた場所に出てきます。
まるで平尾台のようなトレイルです、たぶん(下写真参照)
Exif_JPEG_PICTURE

ここらへんからガスと風が出てきて一気に視界が悪くなりました。
幸いにも登山道ははっきりしているのですが、グループの先頭を歩いていると前のランナーが見えずこの道で合っているのかちょっと不安になります。
それでも先に進むと前のランナーに追いつき、そして追い抜いてしまいます。
で、また誰も先にいない状況が続き・・・のループになったので精神衛生上どうもよろしくない。
ウィンドブレーカーを着るついでに後続ランナーに先を譲ります。
前の人に引っ張ってもらいながら平尾台っぽいトレイルを抜けると林道に出ました。
そこから大帽山へ最後の登りはまさかの舗装道だったのです。
吹きすさぶ風の中、結構な傾斜の道路を皆黙々と登ります。
そんなこんなで1.5キロほどロードを歩けば大帽山(のアンテナ)に到着です。
28-DSC00526
ここからは5キロ弱ロードを駆け下ればゴールです。
最後の力を振り絞って走ります。走りますが、長い。普段であればたったの5キロなのに今の自分にはめちゃくちゃ遠く感じられます。
途中歩きたくなる誘惑もありましたが、ここで歩いたら次は走り出せそうもないのでなけなしの根性を振り絞りました。
遠くに聞こえていた喧騒が近づき、道路のカーブを抜けるとゴール地点が!!
最後まで走りきって、19時間13分でゴールしました。
29-DSC00528
どうにか目標のSub20も達成し、20時間以内のフィニッシャー用のシルバーアワードというトロフィーと完走賞のパーカーを貰いました。
30-DSC00538
ドロップバックを回収したら冷えないうちに着替え、荷物を整理します。
簡単なエイドも用意されており、ここでちょっとお腹を満たせました。
31-DSC00540
ゴールしたのは3時過ぎでしたが、以前どこかのブログでシャトルバスは6時くらいに運行するだのしないだのという記事を見た覚えがあってひたすら6時になるまで待っていると、なぜか周りの面子が入れ替わっている気配が。さっきまで横で死んだようにうつむいていたおっさんの姿がありません。
シャトルバスが出ていないのにどうやって帰ってるんだろうとINFOに質問すると「シャトルバス出てるぜー」とのお答え。
この時点で5時過ぎ、1時間以上も無駄にしてしまいました。
20HK$でシャトルバスのチケットを買って、最寄り地下鉄駅(MTR茎湾駅)まで行きます。
地下鉄の運行は7時からなので、流しのタクシーを捕まえなければなりません。
近くにいたフィリピン人の選手に話しかけると宿が近くだったのでこれ幸いと相乗りすることに。
しかも尖沙咀までのタクシー代100HK$はこの方がおごってくれました。

最後の最後まで人の優しさに触れ(最後は香港関係ないけど)、景色・エイド・コース・ホスピタリティのどれをとっても本当にすばらしい大会でした。
次も可能性があるのであればぜひ参加したい大会です。


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コメント

  1. ちゃる より:

    はじめまして、HK100kお疲れ様でした!
    自分も参加して満身創痍の中、ゴールしました。写真を見ると思い出してしまいます^^
    自分もまた来年出たいと思います!

  2. higenakiko より:

    ちゃるさん
    はじめまして。
    ちゃるさんも参加されたんですね。
    完走おめでとうございます!!お疲れ様でした。
    私も日程が合えば再チャレンジしたいと思います。
    来年香港でお会いできるといいですねー♪

  3. まるお より:

    はじめまして。

    レポート拝読させていただきました。
    当方、2016のエントリーは済んでいるのですがいまいちよくわからん!
    っという感じで、webを徘徊しておりました。

    2016はご参加でしょうか?
    よろしければいろいろご指導賜りたく。

    ご連絡いただけますと幸いです。

    • ひげ より:

      まるおさん
      はじめまして。
      来年HK100に出られるんですね。頑張ってください!!
      残念ながら私は出れないんですが、ホスピタリティあふれるいい大会でしたよ。
      どんな内容がお知りになりたいか教えていただければお手伝いできるかもしれません。