【レースレポート】ビブラム 香港100k(Vibram® Hong Kong 100)~当日編(CP5~CP7)~

コースの中間地点、52k地点のCP5に到着してからの続きです。

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【レースレポート】ビブラム 香港100k(Vibram® Hong Kong 100)~当日編(Start~CP1)~
【レースレポート】ビブラム 香港100k(Vibram® Hong Kong 100)~当日編(CP1~CP5)~

CP5では事前に預けておいたドロップバックが受け取れます。
補給は後回しにとりあえずデポした荷物の受け取りへ。
荷物は青空の下、ざっくりと番号ごとに分けられ散乱安置されています。
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受け取りスペースに近づくとボランティアの子どもが近寄ってきて、ゼッケンナンバーを読み上げてくれます。
すると、いっせいに私のドロップバックを探しにほかの子どもたちが駆けていきます。一番に見つけた子は誇らしげに掲げ、次の瞬間バックを投げていました。
すわ何事かと思ったらトスリレーで荷物を運んでくれるみたいで、中に精密機械とか割れ物とか入れていたらどうなるんでしょうか。
まあ、そんなもの入れていないので個人的には問題無し。
もしこの大会に出る際には割れ物等をデポしないようにしましょう。

ドロップバックを受け取ったら早速空いているスペースで服を着替えます。
汗でアンダーやシャツも湿っているので、乾いたものに着替えるだけでだいぶ気分も違います。
着替えた後はカップラーメンをすすりつつ、ドロップバック探しに明け暮れる子どもたちをしばらく観察。
あっちいったりこっちいったりと探す様はかわいらしく、心が癒されます。
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これから後半戦が始まりますが、後半は走りやすい前半と異なり大きくアップダウンを繰り返す山岳区間です。
標高も高い箇所が多く、また、ピーク周辺は風が強いとのことから冷えることが予想されます。というわけで、デポしていたレインウェアを持っていくことに。暑ければ脱げばいいですが、寒くてはどうしようもないので安全側で考えます。
ついでに補給食としてういろうや羊羹を入れて、ヘッデンが着くかを確認したら準備OK。
地獄のような楽しい楽しい後半戦のスタートです。

CP5~CP6の区間は13キロで、途中小さいアップダウンをしつつ約500mの登りとその後の100m程度のアップダウンが待ち受けています。
エイドを出てからは登り基調の舗装路を2キロ弱ほど歩きます。デポしていたストック様を手に入れたので、腕の力を推進力に変え、さくさく進めます。
舗装路のピークから標高を50mほど下がったらトレイルのスタートです。
ここから一気に350mほど登りつめるしんどい区間ですが、途中お会いした日本人のSさんとしゃべりながら登れたのでだいぶ気が紛れました。
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左側の丸いピークが馬鞍山(Ma On Shan)580mですが、今回はピークを踏まずに巻いていくようです。
近くまで寄ったら分かるのですが、かなり切り立った岩山でコースに入っていなくてホントに良かったと一安心。
登っている途中、馬鞍山の方から声が聞こえていたので実はコースなんじゃないかとヒヤヒヤしていました。
02-DSC00480
登りの後半はかなりの急登。いやでも口数が減ってしまいます。
でも、ストック様は偉大で、こいつがあるだけで足の負担が断然減りました。持ってて良かった、ダブルストック!!
03-DSC00482
登りを終えると一気に展望が開け、日もだいぶ傾いていました。
残念ながら霞で夕日が沈むところは見れなかったのですが、とても綺麗な風景を眺めることが出来ました。
稜線上を走りますが、とても走りやすくフラットな場所で、周囲の景色を一望できます。
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小ピークでの一枚。
夕日にシルエットが写り、夜の到来を感じさせます。
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稜線上は比較的明るかったのですが、ヘッドランプをつけている人もちらほらと。
まだ足元は見えていたので、本格的な下りが始まるまではヘッデン無しで走りました。
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稜線ランが終わると約150mの標高差を駆け下ります。
登り同様結構な傾斜があり、久しぶりの夜間走なのでわりと慎重に走りました。
07-DSC00489

途中で完全に真っ暗になったので、写真は以後ほとんどありません。
急傾斜の下りを終えるとあとは比較的緩やかなアップダウンが続きます。
また、舗装道ではなくトレイルが大部分で、非常に走りやすい区間です。

この区間では、暗くなっても結構多くのハイカーとすれ違いました。多くはライトを持っていたのですが、何組か携帯のライトやそもそもライトを持っておらず途方にくれている人もいました。
Sさんが立ち往生していたハイカーに予備のハンドライトを譲り事なきを得ましたが、ライトがなかったら本当にどうしようもないと思うとゾッとします。
もともとそういうものなのか、大会があっていることを知らずランナーとのすれ違いで予想以上に時間を取られたのかは分かりませんが、近場の山(街の光が見えるくらい近い)といっても最低限の装備は持っていくべきだと実感させられました。

そんなこんなで後半最長の13キロの区間を2:50、累積12:01で駆け抜け、65キロ地点Check Point6–Gilwell Campに到着です。
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この時点でスタートから12時間、目標の20時間内ゴールまでは35キロを8時間で走れば達成です。
が、後半は大きいアップダウンを繰り返す山岳コース、気を抜いたら間に合わないかもしれません。
軽く補給を摂ったらすぐに先に進みます。ここで同行させていただいていたSさんとは一時お別れです。
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CP6を出たら少しロードを走りすぐにトレイルに突入です。
この大老山(Tate’s Cairn)に行くと見せかけて九十九折の登山道を登っていきますが、結局ピークは踏まずに巻いていきます。
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登り切って少し下ったらロードと合流です。ここから2キロ弱、ほぼ下りのロードを走ります。
途中、100万ドルの夜景と評される香港の夜景を裏側から眺めます。
超高層マンション?が乱立する景色は圧巻です。
ついつい足を止めて休憩して見入ってしまいます。
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ロードが終わるとふたたびトレイルに。
ここから50m程度の登りですが、結構な急登で70キロ近く走った足には堪えます。
2つピークを越えると傾斜がだいぶ緩やかになるので、走れるところは走って時間を稼ぎます。
コース上に標識を見ると獅子岩(Lion Rock)とやらの近くを通るようでしたが、結局寄らず終いで、どんなもんだったかも分かりません。
そんなこんなで途中シャリばてしそうになりながらも最後の登りを登り切り73キロ地点、Check Pint7-Beacon Hillに1:40ほどで到着です。
一瞬綴りを読み間違えてBacon Hillだと勘違いしてしまいました。「ベーコン」ではありません、「ビーコン」です。
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そんなCP7の入口では男の子がダンスを踊ってお迎えしてくれます。
紫の照明があたって彼だけのスペシャルステージです。
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CP7では焚き火の側に毛布も置いてあり、ここで暖を取ることができます。
先ほどの登りでお腹が空いていたため、カップラーメンを所望。暖かいスープが染み渡ります。
ここで十分に休みをとって、次のセクションに挑みます。
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