【レースレポート】【ART】Aso Round Trail 108kmを走ってきた(AS5~Goal)

AS5高森峠~AS6清水峠

さて、ここからは完全ナイトラン&疲れのため写真が一切ありません(笑)
文字だけってのもあれですので、以前昼間に逆走ですが、このルートを走ったときの写真を交えながら紹介します。
とりあえず高森峠入り口。
最初から分かりづらいですが、牧野の柵を越えたらすぐ右手にまがり、灌木に沿って登ります。
まっすぐ作業道がありますが、この道に入ってしまうとルートを外れてどっか明後日の方向に行ってしまうので注意が必要です。
誘導があったかは・・・正直よく覚えていません!!

コース自体は基本開けた牧野の端を走ります。
最初の峠、中坂峠までは少し樹林帯の中も通りますが、ほとんどこんな感じの開けたところです。
明るいと最高なんでしょうが、ナイトランだと先行く人のライトしか見えないのでなんとも・・・といった感じです。

夜間でも月夜であれば右手に阿蘇五岳の勇姿を眺めることができます。

一旦ロードに出てきたら、中坂峠です。
風が抜けるせいかやけに気温が低く、変に休憩しようとすると体温を奪われそうになるので立ち止まらず進みます。
中坂峠から崩土峠、長谷峠までは樹林帯の比率が高めです。
展望は少ないですが、ところどころ走りやすいトレイルもあります。私は一切走りませんでしたが・・・。

長谷峠からは登り返し、樹林帯を抜けると再び開けた防火帯に出てきます。

防火帯からススキの中の一本道を抜けて下ると84.8km地点、AS6清水峠です。
高森峠を出て約2時間、午後11時45分に到着しました。
ここで友人がエイドのボラをしており、色々と喝を入れてもらいました。弱った体と心には嬉しい応援です。

AS6清水峠~AS7地蔵峠

この清水峠から次のエイド・地蔵峠までは約13km、距離はめちゃくちゃ離れているわけではないですが、これから日を越えていよいよ睡魔が襲ってくる時間帯です。
しっかり清水峠で補給して、気合を入れて先を目指します。
エイドを出てからは電波塔まで1km弱の緩い登りのロードが待っています。

電波塔の横を抜けると再びトレイルに復帰です。
ここからは先ほどの牧野ではなく、樹林帯の中を走るというか歩きます。
道自体は分かりづらいところはなく、しっかりとしていますので、夜でもそうそう間違えずにいけると思います。
そして、清水峠から約3km地点に待ち受けるのが、この区間の難関のひとつ、高千穂野(たかじょうや)への階段です。
ただでさえこれまでの90km弱の旅でくたびれているのに、このえげつない木段での登り。
そして、写真じゃ分かりづらいですが、段と段の間の土が流出しており、滑りやすい木の上に足を置かないといけないのでとにかく登りづらい。
いや、ホントに今度ここを自分で整備したろか・・・と思う程度にいやらしいところです。

そんな地獄の先にある高千穂野は大した見所もない、ちょっとした平地になっています。
ちなみに高千穂野からの下りも先ほどの登りほどはないにしても木段なので同様に下りづらいので、注意が必要です。

高千穂野のいやーな木段を抜けると、以後はそこまで厳しいところはなく、淡々と樹林帯のトレイルが続きます。
目立ったところもないですが、途中いくつかの峠を抜けていきます。
まず、天神峠。ここが高千穂野からの下りの最下点になります。

つづいて多津山峠。天神峠から少し登り返したところにあります。

で、ちょっとしたピークを越えて下ると駒返峠。

相変わらず樹林帯の中を走るコースです。
正直ここらへんから睡魔に襲われて記憶がさだかでありません。
駒返峠から本大会の最高点・大矢野岳までは小さいアップダウンを繰り返しつつの登り基調です。
ちなみに大矢野岳の登りの手前に復興の水という水場があるらしいのですが、補給できるのか行ったことがないので分かりません。
むしろそこらへんで森の中に建物があるという幻覚を見ていた記憶があります(笑)


そして、登った先の大矢野岳自体はコースからほんの少し寄り道しないとピークを踏めませんが、今回はもちろん寄り道はしなかったというか、正直眠くて分岐に気付きませんでした。
大矢野岳を越えるとあとは地蔵峠まで下り基調。ここらへんでようやく眠気が取れてきたような気がします。
手前の大矢岳まで来ると地蔵峠はもう少しです。


地蔵峠に到着しましたが、エイドらしいものはありません。
というのも、エイドは地蔵峠から東側の車道に下ったところに設置してあり、誘導がいないと気付かず素通りしてしまうところでした。
そしてなぜ下らされる!下った分、また登らないといけないことが分かっているので、ついコース設定したUFの高木さんを呪ってしまいました。
と、そんなこんなで97.7km地点、大会最後のエイドになるAS7・地蔵峠に午前3時40分に到着です。
ここでも熊本の仲間がエイドのボラをしており、最後に元気をもらえました。

AS7地蔵峠~Goal萌の里

さあ、補給が終わったら最後のひとっ走りに出発です。
ここ地蔵峠からゴールまではそれこそ何度も走ったホームコース。
夜間といえどこれから夜明けも迎えるので頑張りどころです。
これまで一緒に走ってきた仲間とも声を掛け合い、完走を誓います。
途中、ガスってきたためコースロストしそうになる県外の選手を誘導しつつ、小さなピークを登ったり下ったりしながらゆったり先に進みます。
特に冠ヶ岳分岐から先の下りはガスで地面が湿っている上、何人もの選手が通っているので非常に滑りやすく、草や木を頼りにこけないように下ります。
また、途中ガレているところもあるので、間違って滑落しないよう注意します。
と、そんな感じで走っていると徐々に夜が白んできました。

阿蘇に浮かぶご来光。人間、太陽の光を浴びると不思議と元気が湧き出てきます。

護王峠から壁のごとき俵山の登りを越えて、これまで走ってきた外輪山を振り返ると感慨深いものがあります。

俵山からは24時間を切るためにテンション上げてガンガン下って走ります。
最後の萌の里までの下りは本当に景色も良く、ゴールが眼下に見えて最高です。
まあ、最後の鉄塔付近は斜度がきついので駆け下るにはちょっときついんですけどね。

と、そんなこんなで午前6時56分、108km地点のゴール・萌の里に到着。ギリギリ24時間以内でゴールすることができました。

最後に

大会からレポート完了まで恐ろしく間が空いてしまいましたが、これだけの間を経てなお、この大会の魅力を思い出せることが出来ました。
熊本地震からの復興として、甚大な被害を受けた阿蘇を舞台に開催されたARTですが、その開催までには本当に大変な苦労があったかと思います。
実際ルート上には様々な地震の爪あとが見て取れ、熊本地震の恐ろしさを教えてくれました。
そんな中開催されたこの大会ですが、本当に世界に誇れる、正直UTMFなんかよりもコースの魅力としては遥かに上の大会だったと思います。
何百年も前から野焼きによって維持されてきた草原の中を、世界でも有数の規模を誇る阿蘇カルデラの中や外輪山の上を、今なお活動の続く阿蘇山をながめながら、そんな雄大な自然と人の営みを漢字ながら走れる大会です。
いよいよ今週末の12月1日にAso Round Trail 2018のエントリーが始まります。
この大会が目的だった人も、惜しくもUTMFに外れてしまった人も、なんとなくロングレースに出てみたい人も、とにかくこのレースに出場し、この大会の素晴らしさを感じて欲しいです。
皆さん、ぜひ熊本に来てはいよー!!


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