熊本県美里町には、全国に誇るドMスポット「3333段の石段」という段数日本一の石段があります。
そこで12月23日に開催されたのがタイトルの『10時間耐久石段チャレンジ』です。
その名のとおり3333段の石段を10時間にわたってひたすら往復するという世にも恐ろしいイベントです。
昨年度は20数名の参加だったとのことですが、今年は増えに増えて50名超の参加。。。
参加した自分がいうのもなんですが、年の瀬だというのに皆さん何してるんですかね・・・。
さて、6時スタート16時終了で、途中参加途中退場可能なゆる~いはずのこのイベント。
早朝にも関わらず40人弱が集まり、ちょっと遅れて6時10分ごろスタートです。
まだ日も昇っていないため真っ暗な中をヘッデン頼りに登っていきます。
トップ選手は早々に見えなくなりましたが、ほとんどの人はゆっくりと、でも軽快に足を進めているようでした。
2500段を超えたくらいから足元には雪がちらほらと残っており、滑らないかヒヤヒヤしながら登りました。
40分程度で頂上に到着。この石柱に何度会うことになるのか、これからの旅を思うと胸が熱くなります。
2往復目に入っても皆さん快調に登っています。私も全然余裕で、これなら楽勝じゃない?とか今思うと残念極まりない思考になっていました。
途中すれ違う方も下りは走るぜ、登りも走るぜ!!というトレラン精神溢れており、自分も感化され勝手に走れる気がしてくるから恐ろしいです。
午前9時、3度目の石柱に遭遇。そろそろ見飽きてきたとこですが、まだ7時間も残っているという現実から目を背けたくなります。
が、いつの間にか増殖した雪ダルマに癒されます。
楽しい楽しい4週目、お天道さまも顔を出してくれます。まるでこれからの旅を祝福してくれているかのように!!
2800段付近からは頂上の空の光がちらほらと、3000段あたりにはしっかりとゴールが見えます。
ハハッ、空は青いなぁ・・・と呟きながら、その光に向かって突き進みます。
そして到着。広がる青空とこれまで歩んできた階段を見下ろし、同じく登りきった参加者と声を掛け合い、後から来る人に声援を送り・・・そしてまた暗い先の見えない階段に一歩踏み出す。滞在時間10秒、実に生産性のない行為です。
さて、この石段、100段おきに段数表記があるのですが、前半は気づいたら千、二千段と数えていたのが、後半からは百段単位で目で追ってしまいます。が、一向に数字は増えません。たちはだかる先の見えない階段に、せっかくの休日にこんなことするんだろうと自問自答を何度繰り返したことか・・・。
まあ、答えは「アホだから」なんですけどねー。
5週目、お昼時にもなると一般の方も多く登っていましたが、ゼッケンをつけて濁った生気のない目をしながらただひたすら足を動かす私に奇異な視線を送ってこられます。はい、それが正しい反応だと思います。
7周目、スタートして実に8時間近くが経過しようかとしています。さすがにここらへんになると近くを歩く参加者ももはや死者の行軍のごとく右足左足を交互に動かすだけ機械になります。
と思ってたら、前方から軽快なステップで駆け下りてくる足音が・・・。前回10時間で10往復を達成された荒木宏太さんです。このときおそらく9周目の復路だと思いますが、さくさく階段を下っていきます。なんであんなに動けるんでしょうか。同じ人間なはずなのに、甚だ不思議でたまりません。パワードスーツかなんか着てるんじゃないでしょうか。
そして終了まで残り1時間半、変態どもは最後の石段に挑んでいきました。
あ、私はヘタレですのでラフラと石段を登っていく皆さんを尻目に約8時間半、計7往復で石段チャレンジを終えました。
それでも通算23,331段、累積標高にして約4,500mの石段を堪能してまいりました。
どうやらこのイベント、来年も行われるっぽいです。
正直この石段チャレンジをやっちゃうとしばらく筋肉痛で動けなくなるというデメリットがあるので大会を直前に控えている方はやめたほうがいいかと思いますが、我こそはというドMさんがいらっしゃったらぜひご参加ください。
絶対個人ではやれないやらないことですが、自分の限界に挑戦し、それを乗り越えたときの達成感は素晴らしいものがあるかと思います。
来年の12月23日は石段で会いましょう!!
熊本県美里町 日本一の石段3333段
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