【レースレポート】中国・四川省で開催されたUltra Tour Mt.Siguniang60kmを走ってきた(レース前日編)【UTMS60】

2018年11月3日に中国・四川省で開催されたトレイルレース、Ultra Tour Mt.Siguniang(UTMS)の60kmの部に出場してきました。
この大会、四川省の奥地にある5~6000m級の山、四姑娘山(スーグーニャンシャン)の周りの山々を舞台に、100km、60km、45km、35kmと4つのカテゴリで開催されています。
特筆すべきはその高度。スタート地点で海抜3,200m、35kmの部を除く3つのカテゴリでは最高4,500mまで登るという高高度レースになります。
さらに前年の完走率も低い。100kmの部は7%、60kmの部も27%と驚異的な完走率です。果たして完走できるのか・・・。

さて、まずは大会前日までのレポートから。
10月31日夜の最終便で熊本から東京・羽田へ。そこから終電に追われながら成田空港へ移動します。
大会2日前の11月1日、成田空港からChina Airの直行便で片道約6時間かけて四川省の省都・成都まで飛びます。成都からは今回参加した蚊取り線香塾ツアーの皆さんと合流し、大会事務局で準備してもらったバスで大会会場となる「日隆鎮」という町まで約4時間掛けて向かいます。


日隆鎮までの道は、一部落石の影響か路面が剥がれた区間もありましたが、思ったより道路状況は悪くありませんでした。チベット方面への生活・観光道路ということもあるのでしょうか。




この道は海抜3800mの峠を越えるなど、軽く富士山を越えた高度まで普通に車で上がれるというのもいい経験になりました。


ハプニングとしては、運転手が長時間の運転に疲れた!と、トンネルのど真ん中で急遽20分の休憩。目的地まであと20分程度、トイレも何もない中での休憩に一同唖然としました(笑)

そんなこともありながら日が暮れた午後8時前に大会会場の町「日隆鎮」に到着。海抜3200mにも関わらずネオンきらびやかな店が散見されて中々に面白い雰囲気です。



宿はメイン会場から1.2kmほど離れた場所にある「吾野酒店」というホテル。外見も中身も小奇麗なホテルでアメニティも一通り揃っており、いい意味で裏切られた感じです。


部屋に荷物を置いたら、系列ホテルの食堂で食事タイム。ビールで乾杯しつつ、チベット風鍋や料理を頂きます。鍋には四川らしく麻辣のタレ?も添えられており、体の中から温まることができました。


翌日は高地順応をかねた散策へ。宿から車で20分くらいの双橋溝へ向かいます。


双橋溝は四姑娘山周辺の景勝地の一つで、4~5,000m級の山に挟まれた渓谷です。
大会参加者は、配布された紙のブレスレットを提示することで入場料は免除となりますが、渓谷内のバス代(80元)は別途必要でした。
バス乗って小一時間、渓谷の最奥・紅杉林(3,800m)に到着です。
ここでも既に富士山以上の標高がありますが、3000m以上で一晩過ごしたせいかだいぶ気分が違う気がします。


そして待ち受ける絶景。
阿妣山(5.700m)、玉兎峰(5,280m)、牛心山(4,942m)といった今までどの山よりも高い山々が周囲を取り囲むように聳え立っています。
圧倒的な山容に感嘆の声しか出ません。




また、ここ紅杉林はUTMS100kmのスタート地点でもあります。
この日の午後5時に選手たちはここをスタートするのです。
まだ準備の段階でしたが、ブースのテントも設営されていました。

さて、紅杉林からは100kmのコースにもなっている散策路(木道)をゆっくり下っていきます。
ところどころ赤い大会のテープも設置されており、少なくともこの区間で迷うことはなさそうです。


木道を下る途中にも数々の絶景が。
野人峰(5,592m)の峻峰や、

どっしりとした存在感のある牛心山(4,942m)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA


それ以外にも名前は分かりませんが美しい山々が見渡せます。






牛棚子までのんびり歩くこと約7km、2時間ほどの散策を終え、下山します。
少しレース前の散策にしては歩きすぎた感はあるものの、だいぶ高高度にも慣れてきたような気がしてきました。

日隆鎮に戻ってからはその足でメイン会場へ。






ちょうど100kmの選手たちの荷物チェックなどが行なわれており、今回参加したツアー以外にも何名か日本人の姿もいらっしゃるようでした。



100kmの選手たちがスタート地点となる双橋溝・紅杉林に向かうのを見送ったら、遅めのお昼ご飯で本場?のラーメン(牛肉面)を頂きます。物価は安く、観光地価格でも300円しないくらいだったかと思います。


会場から宿まで1.2kmほどの道のりをぶらぶら町歩き。
チベットに近いためか、チベット風と中国風の建物が入り混じっています。

道端ではワイルドに牛か羊の解体も。

近くの商店でミネラルウォーター1.5L(5元)を買い込んでホテルに戻り、明日のレースの身支度をします。

ちなみに大会配布物はこんな感じ。

ゼッケン、GPS端末、ICタグと参加賞(栄養ドリンク、補給食、お茶、その他etc)。
ゼッケン、GPS機器のほか、ICタグは必携です。GPSはデポジットで200元(≒3400円)支払う必要があったのですが、ツアー参加ということで免除された模様。徴収するのがめんどくさかったというのが本音ではないでしょうか。
あと、本来大会前々日(10月31日)がレース受付だったのですが、それもツアー参加ということで特例で免除。したがって血圧測定やら診断書の提出も免除?されました。
全部結果として免除みたいになっているので、来年以降どうなるかは分かりませんが、結局レース本番まで受付らしきものを受ける必要はありませんでした。

先ほどのお昼ご飯からさほど間はたっていませんが、レース前の最後の晩餐。
ここらへん特産のキノコをふんだんに使ったキノコ鍋+α。
参加者みんなで明日の完走を誓って乾杯します。

部屋に戻ったら装備の最終チェックを行ないつつ、午後8時過ぎに就寝。
明日は午前3時スタートなので、午後1時には起き出さないといけません。
どんなレースになるのか・・・不安半分期待半分の中眠りにつきました。


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