【レースレポート】真夏の修行・霧島えびのエクストリームトレイル63km【きりえび】

7月22日、宮崎で開催されたレース・霧島えびのエクストリームトレイルに出場してきました。
コースは火山活動等による影響で、昨年同様の地獄の前半部分2周、ロード・林道が7~8割くらいを占めるという修行のコースです。
そして私にとっては昨年のART以来、1年以上ぶりとなるレース参加でもあります。
大会に出場する際の心構えとか完全に忘れきっていましたが、どうにか完走することができました。

さて、本題のレースレポートです。
本当は前日受付なのですが、諸事情で受付時間に間に合わないので、友人に代理受付を託します。
身分証(原本)と委任状が必要なので、パスポートを預け、代理受付をしてもらいました。
私自身は前日21日夜に熊本を出発し、22日0時に現地着。車で少し仮眠を取ります。

午前3時半に起きてごそごそ準備を始め、友人からゼッケンを受け取ります。
朝食におにぎりをパクついて、出すものを出しておきます。
なお、スタート地点のえびの高原にはいくつかトイレがありますが、駐車場に近いトイレは長蛇の列。逆にキャンプ場(ロッジ側)のトイレは余裕があるみたいでした。

で、携帯を車に忘れたりとバタバタしながらもスタートゲートで装備チェック。飲み水1.0L以上装備しているかをチェックされてからスタートを待ちます。
タイムを狙う人は早めにゲートに入って前のほうを陣取ったほうがいいです。
後のほうに並ぶと、その後のロード・トレイルの渋滞にはまるので10分くらいはタイムが変わるかもしれません。
まあ、今回は完走メインだったのと入場が遅れたので後のほうからスタートすることにします。

で、そんなこんなで午前5時レーススタート。
前日の雨のおかげか肌寒いくらいの気温です。

最初は3.5kmほどロードを走ります。
周りに流されてオーバーペースにならないように気をつけて・・・と思っていてもつい足が速くなってしまいます。
といってもキロ5分台くらいですが・・・。

ロードは大浪池登山口で終わり、そこから右手のトレイルに入っていきます。
昨日の雨で滑りやすいですが、そもそも大渋滞なのでそこまで気にせずゆっくりと下ります。
第1回大会ではこの区間で少しロストをしましたが、迷いやすい箇所にはテープもされており、そこは問題なく通過できました。
楽しいトレイルはすぐ終わり、5km地点くらいから再びロードに入ります。

ロードをひとしきり下りきったところから日添林道のゲートへ。
ここからが未舗装の林道の始まりになります。
ゲートからは標高差約300mを約1kmで登っていきます。

そこから林道を2km弱下れば12.1km地点の第1エイド、日添林道入口です。
私はスタートから1時間36分後の午前6時36分に到着しました。

ここのエイドには半解凍されたマンゴーやバナナ、パン、ゼリーといった補給食のほか、水・スポドリの補給ができます。
水分は手持ちで十分だったので補給せず、補給食を頂戴しつつ、2分ほどで出発します。

第1エイドを出ると再び林道の登りです。さきほども味わった標高差300mの登りを堪能できます。


林道最高点からは標高差400mの下りです。先ほどまでの登りと打って変わってひたすらの林道の下りが続きます。
私は立ち寄りませんでしたが、下りの途中、応援兼私設エイドもありました。水とか飴とか貰えたようです。

林道・ロードを下ること約7km、これで次のエイドかと思うとそうは問屋が卸してくれません。
エイド手前800mほど登り返しをさせられつつ、霧島アートの森の入口が見えたら24.2km地点の第2エイド、栗野岳レクリエーション村です。

第1エイドから1時間22分、スタートから約3時間となる午前8時1分に到着しました。

第2エイドではけせん団子やあくまき、ヨモギもちといった地元のおばちゃんお手製の和菓子のほか、ブルーベリーやら梅干などが準備されていました。
もちろん水分も水・スポドリが補給可能です。

第2エイドには約8分滞在。しっかり補給食を食べておきます。
さて、次の区間からはようやく待望のトレイルが待っています。
といっても、まずは前半コースの目玉、日本一の枕木階段561段が待っています。

エイドで休憩取ったばかりとはいえ、まー、きついこときついこと。
上まで登ると景色は最高なんですが、やっぱりきつい。でもきついきつい言ってても仕方がないので無心で登ります。
振り返るとこんな景色。写真は取りそびれましたが桜島までも一望できます。

階段を登った先から栗野岳へのトレイルです。

栗野岳のピーク(山頂ではありません)までは約240mの登りです。今までの林道と違って登山道の登りなので結構心臓と足に負荷がかかります。
心拍を上げすぎないよう、ゆっくりと登っていきます。
山頂近くでは少し景色も開けます。少し寄り道すれば展望台らしいのですが、もちろんパスで。

ピークを越えたら再び樹林帯の中を走ります。
小さいアップダウンを繰り返しつつも、全体としては登り基調。
この区間の累積標高は約640m、第2エイドと第3エイドの単純標高差は430m程度なので、プラス200mほどアップダウンで稼いでいる計算になります。

樹林帯を抜けると枯れ沢のような石の転がるトレイルが多くなります。
前日の雨でぬかるんでいるところも多く、スリップに気をつけます。

それでも第2エイドから1時間40分、午前9時44分に32.6km地点の第3エイド、えびの高原ピクニック広場に到着です。
スタートして4時間44分、こうしてみると不吉な数字でスタート地点に戻ってきていますね。
ただ、このエイドで何があったか、何を食べたか正直覚えていませんが、さすがに水がなくなったのでスポドリをがぶ飲みした記憶はあります(笑)

ここでは2周目に備えて10分間ほど休憩を取ります。ここから地獄の楽しい楽しい2周目です。
1週目と違い、日も昇り徐々に気温が高くなるなかでの林道ランが待っています。
・・・と思ったんですが、最初のロードは霧雨の中となり、思ったより暑くない!!というか涼しい!!
足は疲れていますが、それなりに快調にロードを走ります。

1週目では暗くて撮らなかった大浪池登山口付近のトレイルの入口。トイレも併設されているので用を足していきます。


ここからのトレイルはさすがにロング1週目、ショートの選手が通った後なのでズルズルの箇所も多かったです。
あいかわらず転倒しないようにゆっくり下ります。先は長いし・・・。
15分くらいでトレイルを抜けてロードへ出てきます。1週目には気づかなかった看板が。ちゃんと整備されているんですね。

なお、このロードに出てすぐにある商店には自販機もあり、飲み物を購入できます。
この大会ではエイドでコーラとかは出ないので、欲しい人はここか栗野岳レクリエーション村周辺の自販機で購入可能です。
また、ここの商店ではおばちゃんが冷や水をぶっ掛けてくれます。
暑くなってくる2周目では本当に助かります。

で、再び日添林道の登りへ。先ほどえびの高原あたりは涼しかったのですが、ここらへんは標高も低く日も射してきたので木陰を探しながら無言で足を進めます。

つい数時間前に堪能した林道をおかわりしつつ、本日2回目となる第4エイド、44.7km地点に午前11時40分に到着です。
第3エイドからは1時間46分かかりました。1週目では最初の渋滞込みでも1時間36分で来ていますので、やはり疲れと暑さでだいぶ遅くなっているようです。

そして再び楽しくない林道登り・・・。
昼前となるとさすがに暑さが増してしんどくなってきます。
途中、ドボンポイントを探して右に左に目を向けますが、いいところが見つかりません。
が、エイド間の最高点、石坂川にかかる橋の右手にドボンポイントを発見。
用水路なのか、石坂川の本流に並行するように水路が流れています。
早速頭から浸かってクールダウン。私に続くように何人かもドボンしていました。

一度頭も足も冷やせたので、長い下りも頑張って走ります。
エイドを出て1時間20分ほどで林道からロードに出てきました。

ここからは日陰の少ないロードになり、かなりしんどかったです。
それでもスタートから8時間20分、午後1時20分に最後のエイド、第5エイドの栗野岳レクリエーション村です。
疲れていて写真を撮り忘れていましたが、補給食もさすがに1週目に比べると種類も数も減っていました。
追いつき追い抜かれた知り合いとしゃべりつつ10分ほど休憩して、最後の難関に突入です。

しょっぱなから待ち受ける枕木階段。1周目以上に足に応えます。
ひーこらひーこら、休み休み登りますが、心臓がバクバクなってしまいます。


階段からはトレイル区間。大好きなトレイルなのに足は思うように進みません。

栗野岳の登りがしんどくて溜まりません。このときは本当にストックが欲しいと思いました。


ピークからのいやらしいアップダウンに悩まされ、ぜんぜんスピードが乗らず、下りの走れる区間でも満足に走れませんでした。
走行していると知り合いにごぼう抜きに。ぜんぜん着いていけないのは向こうが早いのか自分が遅いのかその両方か・・・。
最初は背中が見えていましたが、気づけばかなり千切られていました。
そして、ゴールに近づいたと思ったら・・・ラスボス、えびの岳。
ゴールまで数百メートルの位置を逆に曲がらされて、標高差100m程度のえびの岳に登らされます。
もうこの登りも全然登れず・・・。ようやく稜線に出たと思ったらそこからお鉢周りでぐるっと走らされて・・・。
高々3km程度の追加ルートなのですが、本当に最後にこのコースを入れ込んだ主催者の笑顔が透けて見えます(笑)
それでもどうにかガスの中のえびの岳山頂に到着。この時点で午後3時36分。
目標ではないですが、一つの区切りの11時間切りがどうにかできるかなーといった時間です。

ゴールまでの下りをひたすら走るというか歩くというか、とりあえず頑張ります。
途中追いついた人にも11時間切れるよーと声をかけながら、どうにかこうにか足を前に進めて・・・
午後3時53分、スタートから11時間近くかけて60kmの旅を無事に終えることができました。

ひさしぶりのトレイルレースだったのですが、とにかく何事もなくゴールできて本当に良かったです。
林道2周になったので、途中で心が折れないか心配でしたが、そこはどうにか頑張ることができました。
来年は正式コースできつくも楽しいコースを堪能できるといいのですが・・・。
山の神様がしばらくゆっくりと静まってくれることを願うばかりです。


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