【脊梁ファストパッキング】九州脊梁の北半分を踏破する脊梁ファストパッキング50km2days(1日目)

明けましておめでとうございます。
前回の投稿からはや半年以上・・・ご無沙汰にも程があるほど間が空いてしまいました。
気付いたら2017年・・・昨年は地震があったとはいえ余りにも更新しなさ過ぎですね。
そんなに山に行ってないとはいえいい加減溜まった山行ログをぼちぼち更新していきたいと思います。

さて、復活第1弾は11月12~13日に行った九州脊梁を1泊2日で駆け巡るファストパッキング50kmの旅です。
ファストパッキングとは以下のような定義があるそうです。

①複数日にわたってキャンプあるいはビバークしながら、素早く長い距離を自分の脚で移動するマウンテン・トラベルである。

②自分自身で適切な装備を発見し、それを所有するだけでなく、いかなる状況においてもそれを使いこなせる技術を習得する。

(RUN+TRAIL 別冊ファストパッキング2014より)

前者はともかく後者は試行錯誤をしながら自分のなかで最適化を図っていく必要がありますよね。

さて、今回のコースは山都町のパワースポット、幣立神社を起点に神の前山、黒峰、小川岳、向坂山、三方山、椎矢峠、高岳、国見岳、平家山、京丈山、二本杉峠を巡ります。
1泊2日ということで、途中中間地点くらいの椎矢峠で一泊してからの山行になります。
前半、後半どちらもコースタイムで言うと12~3時間といったところでしょうか。

さて、ゴール地点に車をデポしてスタート地点の幣立神社まで移動し、お日様が顔を出した午前7時15分ごろスタートします。
しばらくは農道を歩いて神の前山の取り付きを目指します。

神の前山の取り付きは非常に分かりづらく、初見ではほぼ見落としそうな場所にあります。
一度下見をしたときによく見つけられたもんだと自分を褒めてやりたいくらいです。

神の前山までは標高差約600m、
この神の前山までの登りはかなりの急登が続きますが、踏み跡も薄いというか無く、テープ間隔も不規則なのでルートを見落とさないようにしっかり尾根を辿っていきます。


途中、送電線の鉄塔に出てきますが、感覚的には神の前まで半分くらいといったところでしょうか。
とりあえず急登地獄がちょっとだけ落ち着きます。

標高1000mあたりにはまだ若干紅葉も残っていてくれました。
脊梁の自然林がお出迎えしてくれる中、ちょっと走れそうな下りを見つけるとついつい走る馬鹿たちです(笑)


で、次の登りでは心拍が上がってしんどい思いをする始末。
その後もそんなことが続き、学習能力の無さが露呈します。


それでもどうにか9時30分、神の前山1198.5mに到着です。
国土地理院の地図にも山の名前は載っていませんが、つい1~2年前に地元の有志によってルートが開拓、その名が名づけられました。

軽く補給を済ませたら次なる黒峰・トンギリ山を目指します。
ここまで標高を上げたらあとはしばらく気持ちいい稜線歩きと洒落込みます。

神の前山から300mほど行ったところでしょうか。
崖のうえに馬頭観音が置かれています。聞くところによると木賃道がここにもあったらしく、その名残という話。
脊梁の山々は古くから色々な交通に使われてきたようです。

その先では宮崎県南部の山々が一望できる箇所も。ただなにぶんそちら側の山は詳しくなく、山座同定は全く出来ませんでした。

また、すこし原野っぽくて脊梁らしからぬ景色のススキ野も待っています。
個人的にはかなり好きな区間です。


神の前山と黒峰間は本当に走り(歩き)やすく、展望も開けるところが多いので、ぜひもっと多くの人に来てもらいたい区間です。
といっても地図上では破線すらないので、地図読みできることが必須ですが・・・。


写真ばかり撮っていて全然先に進みませんが、午前10時35分、2個目のピーク黒峰1283.2mに到着です。
この日の景色は本当に最高で、これから行く三方山や脊梁北部はもちろん遠くは由布岳、小岱山、多良山系まで見通せました。

黒峰からの下りは中々の傾斜ですが、そこはトレイルランナー。とりあえず走ります。


一気に下りきって栗藤登山口からの合流地点、西南戦争敗走時の西郷隆盛休息地跡に到着です。
薩軍は熊本での争いに敗れた跡、甲佐から矢部を通りこの峠を越えて五ヶ瀬のほうに抜けたとのことです。
そんな歴史ある道ですが、今では通る人もわずかなマイナールートに。兵どもの夢の跡ですね。

その後、トンギリ山をちょこっと寄り道しつつ、次なる山、小川岳を目指します。
小川岳までも途中までは若干下り気味の走りやすい自然林の中を抜けていきます。


途中、大雨かで崩落した箇所がありますが、巻き道もできているので滑落に注意しながら崩落箇所を横断します。

雨が多いのか苔むした森を抜けると九州脊梁トレイルランin山都町で使われるコースと合流です。
ここからが次なる山場、標高差400mの登りが待ち受けます。


大会のときは勢いで登っていくところですが、流石に1泊分の荷物を抱えた状態では思うようにスピードも出ません。
皆ひーこらいいながら必死に登っていきます。


やっとの思いで午後1時38分、小川岳1542mに到着です。

スタートからはや6時間強、さすがにへばってきたところでエネルギー補給のBeer!!
荷物の軽量化も兼ねてのこの補給でかなり復活できました。

小川岳からは大会でおなじみの快走路です。
ブナ林の稜線を気持ちよく抜けていきます。


そしてたどり着いた我らが五ヶ瀬スキー場。
地獄のゲレンデを超えてスキー場で小休止。スキー場はまだオープンしてませんでしたが、管理人のご好意で水分補給とトイレ休憩をさせていただきました。




もういっそここで泊まったら最高じゃないかという誘惑を振り切って、最後のゲレンデを登り切って向坂山を目指します。

冬はスノートレッキングで楽しいコースですが、このときばかりは山頂までの上りもかなりしんどく感じました。
それでも午後3時、向坂山1684mに到着です。

ここから三方山までも小さなアップダウンを繰り返しながら下り貴重の稜線を早歩きで踏破します。
天女ヶ岩の岩場に苦しめられながらも、午後4時39分、本日最後のピーク三方山1577mに到着です。


だいぶ辺りも暗くなってきて、明るい間にテン場に辿りつけれるか微妙なところになってきました。


大会のコースとの分岐から椎矢峠への下りは九十九折に斜面に道がはっきりと残った昔の木賃道を辿ります。
疲れからか足が思ったよりも上がっておらず、落ち葉に隠れた枝に足を引っ掛けながらも午後5時、無事前半戦のゴール椎矢峠に到着です。


心配していた水場も、高岳登山口周辺の沢が枯れておらず確保でき、林道沿いのスペースにテントを張ります。
使うテントはTJARでも人気のストックシェルター。私も7月の分水嶺トレイルに連れて行った相棒です。

夜は冷えるので焚き火を囲んで宴会の始まりです。
皆それぞれ軽量化と逆行して運んできたビールや焼酎、ウイスキーや日本酒を思い思いに飲み干します。

火が落ち着くと遠赤外線でより温もります。
苦労して焚き火台を運んできた甲斐があったというものです。

酒が切れればお休みの時間ということで、後半戦に備えて22時くらいには就寝。
後半戦も下り基調とはいえハードな山が待ち受けています。

前半、ここまでで約26km、合計10時間の行程でした。
コースログは次回にまとめてupします。


スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク