【コース紹介】梅雨にも負けず、九州脊梁の山々を雨中トレラン(小松神社~天主山~三方山~高岳~国見岳~広河原~小松神社)

熊本もすっかり梅雨となり、鹿児島方面ではかなりの大雨に見舞われた6/14、あえて悪天候の中、九州脊梁の天主山・三方山・高岳・国見岳を巡る周回ルートを走ってきました。
今回は久しぶりに復旧した内大臣林道の目丸発電所を起終点とする目丸発電所~小松神社登山口~天主山~三方山~椎矢峠~黒岳~山池湿原~国見岳~広河原登山口~目丸発電所を巡る約31km、累積標高1,930mのコースです。

梅雨も真っ只中の6/14、天気は雨、夕方から上がるとの予報でしたが、あえて悪天候での練習をするために脊梁方面に向かいました。
今回のコースは先々月久しぶりに開通した内大臣林道を使ってのアクセスですが、案の定連日の雨で林道はぼろぼろ、ところどころ深く抉れた箇所があり、乗用車ではときたま底を擦りながら登山口2km手前の目丸発電所前までやってきました。
小松神社登山口まではまだ距離がありますが、林道の状況が読めないので発電所に車を停め、9時11分にスタートです。
スタート時点では10mm程度のそこそこ強い雨が降っていましたが、気にせずレインウェアを着て林道を走ります。
発電所から川のようになった林道を走ること2km強、今回の取り付き点、小松神社登山口に到着です。
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滑りやすい橋を渡ると小広場が。ここはかつて林業で栄えていた時代の集落跡地です。
直進すると別の林道につながっているようですが、今回はすぐ右折。小松神社を目指します。
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小松神社までは約230mの登り。昔の参拝道跡なのかルートははっきりしています。
神社の手前には樹齢300年の大杉が出迎えてくれます。
天主山へは大杉を右手に直進しますが、大杉に向かって右手に行けば小松神社です。
9時56分、小松神社に到着。これからの旅の安全を祈願します。
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小松神社からはモミの巨木の森の中を進みます。
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10時10分、神社からしばらく登れば林道にぶつかりました。
この林道を右に登っても天主山に行けますが、今は崩落が激しいらしいので安全策で一夜畑コースを選びます。
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10時21分、一夜畑の分岐に到着です。
ここまでの登りはそうきつくはないですが、走れるほど緩くもありませんでした。
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分岐からは右(南東)に方角を変え、尾根伝いに登っていきます。
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途中、少しだけ雨が上がり、遠く阿蘇の山々でしょうか?も顔を覗かせてくれました。
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鴨猪新道登山口との分岐からは少し様相が変わり、石灰岩の露出した険しいコースになってきます。
分岐から約150mほど登りきれば天主山山頂1,494mに到着です。
小松神社から約3.6km、10時53分に到着しました。
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ここからは稜線を走る気持ちのいい区間です。
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途中では石灰岩の露岩が苔に覆われた屋久島のような光景にも出会えます。
また、このあたりは多少走りにくい小さなアップダウンが続きました。
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このシングルトラックまで来るとあとは走れる区間です。
ここからしばらく進めば三方山や遠見山に続く林道跡に出ます。
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林道跡を少し走れば切剥の分岐に到着です。
11時45分、天主山を出て50分ほどかかってしまいました。
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この分岐からも走りやすい林道跡が続きます。
このコースは九州脊梁トレイルランの大会のコースにもなっています。
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道なりに行けば三方山との分岐です。ここをまっすぐ行けば三方山を巻いて椎矢峠方面に下る登山道に合流します。
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大会コースを逆走する形ですが、こんなとこ下ったなぁとか思いながら椎矢峠との分岐に。
三方山に寄り道するためちょっとコースを外れて山頂を目指します。
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12時06分、大会でおなじみの三方山山頂に到着です。
大会のときはここから下りが始まるので楽しいところでもあります。
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山頂から先ほどの分岐に戻り、そこから椎矢峠まで九十九折の道を駆け下ります。
昔の作業道なのか、登山道ははっきりとしていました。
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12時24分、椎矢峠に到着です。
熊本と宮崎を結ぶ大規模林道の頂点ですが、相次ぐ落石等で大抵通行止めになっているところです。
今年の4月に久しぶりに全線開通したようですが、今回の雨でどこかしら落石で通行止めになっていそうな気がします。
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そんな椎矢峠から林道を宮崎県側に200mほど下れば高岳登山口です。
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高岳登山口からは再びの急登が待ち受けています。
またマイナーなためか少々道も分かりづらい気がしました。
それでも登ること約13分、12時41分に高岳山頂1,563mに到着しました。
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高岳山頂からはわりと開けた稜線を歩くため、結構道が分かりづらかったりします。
とくにバイケイソウがあちらこちらに群生しており、踏み跡が全く見えません。
薄いピンクテープを探しながら、ルートロストに注意して先を進みます。

山頂から10分ほどで水場がありました。
雨のためか結構な水量が確認できましたが、果たして夏場などは流れているのでしょうか。
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ここでは水は特に補給せず先に進みます。
ふたたび開けたところを歩くので、地図を確認しながら進みます。
雨の日は視界が悪く、テープや踏み跡も見落としがちになるので注意が必要です。
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しばらく進むとはっきりとした登山道に出ます。
ここからは逆にテープがほとんどないのでちょっと不安になるかもしれませんが、コンパスで方角を確かめながら走れば問題ありません。
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こんな看板があり、道が間違っていないことを確認できてほっとします。
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高岳からのルートは小さいアップダウンが続きますが、道迷いさえ気をつければ走れる気持ちのいいコースです。
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時折道に迷いながら、高岳から1時間弱、13時37分に雷坂との分岐に到着しました。
分岐は見落としそうになるかもしれませんが、この鳥獣保護の看板が目印です。
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雷坂の分岐の案内がテープに書いてあったのですが、誤字かわざとか、「電」坂になっていました。
大体あってる。合ってるけどちょっと足が出ちゃってます。
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というちょっとした笑いを頂きつつ、山池湿原まで斜面を登ります。
ここもバイケイソウが繁殖していて踏み跡が隠れていました。
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分岐から少し登れば山池湿原に到着です。
開けているので霧が出ているときは方角に注意が必要ですね。また踏み跡も薄くなっているので、道迷いが怖い箇所です。
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湿原からは再び走りやすいコースになります。
どうしてもルートロストが怖いので、あまり速度を出せないのが難点ですが。
単独行の場合はそういうところがリスクですよね。
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力水の手前に森の貴婦人、オオヤマレンゲが咲いていました。
ちょうど満開で、甘い香りも漂っていました。
偶然の出会いでしたが、雨の中登ってきてよかったと思える瞬間です。
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14時19分、力水の水場に到着です。
ここも以前来たときは枯れていた気がしますが、この時期はがんがん水が流れていました。
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力水から登ること8分、14時27分に今回の最高峰、国見岳1,739mに到着しました。
予想通り一面ガスっていて、展望もなにもありません。
とりあえず補給をして少し休憩します。
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国見岳からはスタート地点までの標高差は1,200m、ひたすら下りが続きます。
まずは縦走路を広河原分岐まで走ります。
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分岐からはいくつもの谷をトラバースするコースです。
雨で地面が緩んでいるので、滑落しないように注意して歩きます。
途中の谷では小川が出来ており、水の補給も随所でできるようです。ただし季節的な小川の可能性が高いので、夏場は当てにしないほうがよさそうです。
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いくつかの谷を越えると尾根道に出ます。
ここからは快走路の始まりです。
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尾根を下ると植生が変わり、杉の植樹帯に入ればゴールというか林道まではもう少しです。
植樹林の中をくねくねと走り標高を下げていきます。
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がんがん駆け下り、山頂から約1時間、15時33分に広河原登山口に到着しました。
ここでようやくほっと一息。無事雨の脊梁を走りぬけました。
とはいえど、ここからは約9km、標高差500mの楽しい楽しい林道ランが待ち受けています。
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林道の状況を確認しながらたらたらと下ります。
ところどころ落石や落枝がありましたが、おおむね道路の崩壊はなさそうでした。
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そんなこんなで16時35分、スタートから7時間20分強で出発地点の目丸発電所に到着です。
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林道込みで約31km、累積標高1,900mのコースでしたが、悪天候や不明瞭な道などもあり、数字以上にタフなコースです。
高岳周辺は開けた稜線な上、バイケイソウなどで踏み跡が隠されているので道迷いには注意が必要な区間です。
また、梅雨時期ということもあり足元が滑りやすかったり、地盤が緩んでいる箇所もあるため転倒・滑落の危険性も高い箇所がいくつかありました。
今回あえて悪天候かつ単独行を選びましたが、このような状況でどのようなリスクがあるのか、またどういった対策を取ればいいのかを考えるいい機会になりました。
とはいうものの、ただ怖いだけのコースではなく、雨の日ならではの美しい森や苔に出会える日でもありました。
悪天候での入山を薦めるわけではありませんが、自分で十分に危険性を把握、対処できるのであれば、あえての雨中トレランも面白いかもしれませんよ。

今回のコース
目丸発電所~小松神社登山口~一夜畑~天主山~切剥~三方山~椎矢峠~黒岳~山池湿原~国見岳~広河原登山口~目丸発電所
距離:31.1km、累積標高:1,930m


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コメント

  1. モリオカ より:

    はじめまして。
    私は光文社という出版社で編集を担当しております、
    森岡と申します。

    現在、小社の知恵の森文庫という文庫シリーズで、
    神社の本の編集を進めております。
    そのことでご相談させていただきたいことがございまして、
    勝手なお願いで恐縮ですが、お差し支えなければ、
    アドレスにご連絡をいただけますと大変助かります。

    すみません。
    よろしくお願いいたします。